ビートたけし



北野武監督+ビートたけし主演という最強のコンビが、「ソナチネ」以来4年ぶりに復活した。北野演出を彩どる「突発的な暴力の噴出」は、ビートたけしでしか表現できない。今回彼が演じる主人公、刑事の西佳敬はただ走り続けてきた男。そんな彼が、突然のこどもの死や妻の入院を機にふと立ち止まってみると、走ることの意味すら分からなくなっている自分に気付く。西の心のうちで少しずつ高まっていた苛立ちを、暴発に至る「着火点」に変えるのは、同僚堀部の事故。彼の好意に甘えて妻を病院に見舞ったその日に、堀部は殺人犯の銃撃を受けた。堀部は自分の身代わりで車椅子の生活を余儀なくされることになったのだ。殺人犯への過剰な行為が「私怨」晴らしととがめられ警察も退職…。やがて彼がたどり着いた結論は、自己の「生」に決着を付けること。愛する者の生も死も、すべてを引き受けようとする彼に、女はすべてを委ねることを心決める。ふたりが迎える人生のラスト・シーンは、「平和な日常」を貧る観客たちに少なからぬ反響を呼ぶだろう。大島渚監督「戦場のメリークリスマス」(83)、崔洋一監督「十階のモスキート」(83)、滝田洋二郎監督「コミック雑誌なんかいらない!」(86)、若松孝二監督「エロティックな関係」(92)、天間敏広監督「教祖誕生」(93)、 ロバート・ロンゴ 監督「JM」(95)、自身が監督した「その男、凶暴につき」(89)、「3-4×10月」(90)、「ソナチネ」(93)。「みんな〜やってるか!」(95)など、出演作品は常に衝撃を与え続けてきた。46年、東京生まれ。


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