「青春デンデケデケデケ」の魅力
青春デンデケデケデケとは。
「青春デンデケデケデケ」とは、
①芦原すなおの小説。ベンチャーズの楽曲「パイプライン」などにみられるギターの技法の擬音語である「デンデケデケデケ」を題名に、バンド活動に打ち込む少年たちの姿を描いている。1990年に第27回文藝賞、1991年に第105回直木賞を受賞した。
②1992年公開の日本映画。①を原作としており、監督は大林宣彦、脚本は石森史郎、音楽監督は久石譲である。林泰文、大森嘉之、浅野忠信、永堀剛敏、佐藤真一郎、柴山智加、滝沢涼子らが主演している。第47回毎日映画コンクール日本映画優秀賞、音楽賞、スポニチグランプリ新人賞（大森嘉之）を受賞した。
バンド活動に打ち込む少年たちの姿
「青春デンデケデケデケ」の大きな魅力のひとつは、バンド活動に打ち込む少年たちの姿がリアルに描かれていることです。
主人公の田畑瞬は、音楽が大好きで、バンドを組んでプロを目指すことを夢見ています。しかし、バンド活動は決して順風満帆ではありません。メンバーとの衝突、ライブでの失敗、金銭的な悩みなど、さまざまな困難が瞬たちの前に立ちはだかります。
そんな中でも、彼らは諦めずにバンド活動を続けていきます。仲間と支え合いながら、音楽に向き合っていく姿は、読者に感動を与えます。そして、瞬たちが最後につかみ取った成功は、読者に大きな勇気を与えてくれることでしょう。
また、「青春デンデケデケデケ」では、バンド活動を通して、瞬たちが成長していく姿も描かれています。最初は、わがままで生意気だった瞬が、仲間との関わりの中で、思いやりや協調性を学んでいきます。そして、挫折を経験することで、本当の強さを身につけていきます。
瞬たちの成長は、読者の心に深く響くことでしょう。そして、読者は、瞬たちと一緒に成長していくような感覚を味わうことができるはずです。
ベンチャーズの楽曲「パイプライン」にみられるギターの技法
-ベンチャーズの楽曲「パイプライン」にみられるギターの技法-
エレキギターのサウンドは、この曲が発売された1963年当時、まだ珍しく、ベンチャーズは、エレキギターを全面に押し出したサウンドで、若者たちを魅了した。
同曲のイントロにあるアルペジオは、作曲者であり、リードギター担当のテリー・メルチャーによって演奏された。彼は、この曲のために、新しいギターの技法を編み出した。
それは、ギターの弦を弾く代わりに、ピックで弦を叩くという奏法である。この奏法は、ピックの当たる弦の数が多くなるため、アルペジオにボリューム感と厚みを持たせることができる。
また、メルチャーは、この奏法を、ギターの弦を上下に素早くかき鳴らすことで、トレモロ効果を生み出した。このトレモロ効果は、曲に躍動感を与えている。
「パイプライン」のギターソロは、ボブ・ボーグルによって演奏された。ボーグルは、このソロで、エレキギターの可能性を最大限に引き出した。
彼は、ギターの弦を素早く弾き鳴らし、まるでギターが歌っているかのようなメロディーを作り出した。また、彼は、ギターの弦をチョーキングしたり、ベンドしたりして、ギターの音色に表情を付けた。
「パイプライン」のギターソロは、エレキギターの奏法の金字塔として、現在でも多くのギタリストによって演奏されている。
大林宣彦監督による映画化
大林宣彦監督による映画化
「青春デンデケデケデケ」は、1992年に大林宣彦監督によって映画化されました。映画は、原作小説のストーリーを忠実に再現しており、原作の持つ青春の疾走感や瑞々しさをそのままに映像化しています。また、大林監督独自の映像美と演出が加わることで、原作とはまた違った魅力を持った作品に仕上がりました。
映画の最大の見どころの一つは、主人公の高校生たちを演じる若手俳優たちのフレッシュな演技です。特に、主演の宮沢りえは、天真爛漫で純粋なヒロインを好演し、その瑞々しい演技が多くの観客の心を鷲掴みにしました。また、佐野史郎や石橋凌などのベテラン俳優たちも脇を固めており、彼らの存在感も映画に深みを与えています。
もう一つの見どころは、大林監督が得意とする幻想的な映像美です。映画には、現実と非現実が入り混じったようなシーンが数多く登場し、観客を不思議な世界に誘います。また、大林監督らしいポップでカラフルな色使いも印象的で、映画に独特の雰囲気を醸し出しています。
大林監督による「青春デンデケデケデケ」は、原作小説の魅力をそのままに映像化した珠玉の作品です。若手俳優たちのフレッシュな演技と大林監督の幻想的な映像美が合わさり、原作とはまた違った魅力を持った作品に仕上がっています。
