餘慶寺の歴史と魅力

餘慶寺の歴史と魅力

餘慶寺の創建と沿革

餘慶寺の創建と沿革

餘慶寺は、京都府京都市東山区にある日蓮宗の寺院です。桓武天皇の勅願により、弘法大師空海によって823年に創建されたと伝えられています。当初は真言宗の寺院でしたが、後に日蓮宗に改宗されました。餘慶寺は、日蓮宗の開祖である日蓮聖人の廟所としても知られており、多くの参拝者が訪れます。

餘慶寺は、かつては「餘慶山円通寺」という名前でしたが、後に「餘慶寺」に改名されました。寺伝によると、餘慶寺は空海が唐から帰国した際に、京都の東山に草庵を結んで開いた寺とされています。その後、桓武天皇の勅願により、空海は餘慶寺を大寺に改築しました。

餘慶寺は、鎌倉時代には日蓮聖人の弟子である日朗が住持を務めており、日蓮宗の拠点の一つとなっていました。室町時代には、足利将軍家から篤く帰依され、多くの寄進を受けました。戦国時代には、織田信長による京都焼き討ちによって焼失しましたが、後に豊臣秀吉によって再建されました。

江戸時代には、餘慶寺は日蓮宗の有力寺院として発展し、多くの僧侶が修行に訪れました。また、餘慶寺は、文人墨客の集まる場所としても知られており、松尾芭蕉や与謝蕪村などの文人が訪れています。

明治時代には、餘慶寺は廃仏毀釈によって一時衰退しましたが、後に復興しました。現在では、餘慶寺は日蓮宗の観光寺院として多くの人々に親しまれています。

室町時代後期に建てられた本堂

室町時代後期に建てられた本堂

餘慶寺の本堂は、室町時代後期の1490年頃に建てられたとされています。本堂は、桁行五間、梁間五間、入母屋造、本瓦葺きの建物で、軒の深い切妻屋根が特徴的です。内部は、身舎（もや）と内陣（ないじん）に分けられており、身舎には須弥壇（しゅみだん）と須弥壇の両側に安置された釈迦如来坐像と阿弥陀如来坐像が祀られています。内陣には、本尊である阿弥陀如来立像が安置されています。

本堂は、餘慶寺の中で最も古い建物であり、国の重要文化財に指定されています。本堂には、室町時代後期の建築様式の特徴がよく残されており、屋根の深い軒や、身舎と内陣を分ける蔀戸（しとみど）などが特徴的です。本堂は、餘慶寺のシンボル的存在であり、多くの参拝客が訪れます。

餘慶寺周辺の観光スポット

餘慶寺周辺の観光スポット

餘慶寺は、京都市東山区にある浄土宗の寺院です。1661年、徳川家綱の乳母である春日局の命により創建されました。春日局は、餘慶寺を家綱の菩提寺とすることを希望しましたが、家綱は早世したため、その願いは叶いませんでした。しかし、餘慶寺は、春日局の遺徳を偲ぶ人々が多く訪れるようになりました。

餘慶寺周辺には、多くの観光スポットがあります。

・知恩院餘慶寺から徒歩約5分の場所にある浄土宗の寺院です。1234年に法然上人によって開かれたと伝えられています。知恩院は、浄土宗の総本山であり、日本最大の伽藍を有する寺院として知られています。

・高台寺餘慶寺から徒歩約10分の場所にある浄土宗の寺院です。1606年に豊臣秀吉の正室である北政所によって開かれたと伝えられています。高台寺は、北政所の菩提寺であり、美しい庭園で知られています。

・八坂神社餘慶寺から徒歩約15分の場所にある神社です。806年に創建されたと伝えられており、京都最古の神社の一つと言われています。八坂神社は、祇園祭の舞台として知られており、毎年7月には多くの参拝客でにぎわいます。

餘慶寺周辺の観光スポットは、歴史的にも文化的にも貴重な場所ばかりです。ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。